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 はじめに

ワクチンの接種により、命に関わることがある病気の予防が可能です。但し、健康なときでなければ接種できないため、普段と違ったことが観察された場合は接種可能かどうか当院までご相談ください。
まれではありますが、ワクチンの接種後に命に関わる副作用の報告があります。ほとんどの動物でワクチン接種後は何事もなかったように過ごしますが、万が一のことが絶対起こらないとは断言できないわけです。従ってワクチンの接種は接種後の動物の様子が観察できるときに連れてこられるのが理想的です。午後よりも、午前中に来院してワクチンを接種された方が良いのかもしれません。ワクチン接種後は様子を観察していただき、まれではありますが、何か異常があった場合にはすぐに連れて来ていただく必要があります。
接種後の特に3日間は原則として安静に過ごす必要があります。

子供の動物では初めの年のみワクチンを3~4週間ごとに幾度か接種しなければなりません。理由は母親からもらう抗体(移行抗体)に原因があります。最初の2日の間に母親からのミルクの中の抗体を体内に取り込み、その抗体は生後しばらくの間子供の体を感染から守ります。ところがそれは徐々に低下しその後体を守る必要量以下になった後もしばらく残っています。その抗体はワクチンを注射するとワクチンも攻撃するため、ワクチンの効力が低下します。そのため、1回のワクチンでは効かないのです。

ネコでは生後約2ヶ月で最初のワクチン、その後3~4週間後に2回目のワクチンを接種します。
その後のワクチンは原則として1年に一回ですが、これは住んでいる環境によって変わってくると思います。
即ち、ネコの場合外に出る場合と家の中で飼う場合があります。家の中で飼う場合も完全に他のネコとの接触もなく逃げることのない場合と時々逃げて他のネコと接触する可能性のある場合とがあると思います。完全に外に出さなくて逃げることもなく、ノラちゃんを触った手で自分の飼いネコを触らない、あるいはノラちゃんの接触したものを家の中に入れない、即ち、ウイルスを持ち込まないということを徹底しておればワクチンを接種する必要はないということになります。
但し、実際には避妊手術や去勢手術のときに病院に連れていくことになりますし、病気のときにも動物病院にお世話になることもあり得るわけです。また、ペットホテルに連れていく場合も感染から守るためにワクチン接種は必要です。
当院では5種混合と3種混合ワクチンのどちらかを選んでもらい接種しております。なお、ネコエイズワクチンの接種を希望される方は当院までお問い合わせ願います。

ネコエイズ

ネコエイズウイルスは人にはうつらないウイルスです。但し、免疫力が低下している飼い主さんは、ネコエイズに感染しているネコを飼わない方が良いと思います。感染したネコは、人のエイズと同じように免疫力が低下し、色んな病気や感染症にかかり易くなり、その病原体が免疫力が低下した人に感染するかもしれないからです。
感染ネコの唾液中にウイルスは含まれます。従って感染はウイルスを持っているネコとのケンカによる引っ掻き傷や咬傷によります。また、母ネコが感染している場合、その子ネコも感染する可能性があります(子宮内感染、ミルクによる感染)。但し、多くの感染はケンカによる深い咬み傷により起こります。同居ネコがエイズウイルスに感染していて、同じお皿でフードを食べたり、寄り添ったりして、まれですが感染が起こるといわれています。
経験的には初めの症状として、歯肉炎になり、ものが食べにくくなることが多いようです。ネコエイズに感染していると診断されてからの平均余命は5年といわれています。ただし、適切な健康管理で、何年もの間とくに健康上問題なく生活できることもあり、寿命をまっとうする可能性もあります。
エイズに感染しているかどうかを知るには抗体検査が必要ですが、注意することがいくつかあります。まず感染してから検査で反応が出るまでには4週間から6ヶ月の期間が必要ということです。即ち、感染している他のネコと接触があり、病気をうつされたかもしれないと思ってから、6ヶ月経って検査をしないと、検査を信頼できないということになります。もうひとつは、子猫では生後6ヶ月未満の場合、陽性と結果が出ても後に陰性になる可能性があるということです。これは子猫の体を守るために母ネコのミルクの中に抗体が入っているため、子ネコはこれを獲得しこの抗体を抗体検査が検出することがあるからです。この母ネコからもらった抗体は6ヶ月齢を過ぎるとなくなります。ネコエイズの場合、検査はウイルスそのものを検出するわけではないためこういうことが起こる可能性があるのです。したがって子ネコの場合、生まれてから、母ネコだけの接触しかなかったとしても、6ヶ月齢まで待って検査をしないと結果が信頼できないということになります。
ネコエイズワクチンを接種すると少なくとも1年は検査で陽性となります。感染していないと確信してから接種しなければ、ワクチン接種から1年以降にネコエイズの感染を疑って検査をしたとき、本当に感染していて陽性なのか、ワクチンを接種したから陽性なのかわからないことになります。また、ワクチンを接種する前に検査をして陰性であっても、感染の機会があってから十分に時間が経過していないと、本当は感染しているのにワクチンを接種したから陽性と思ってしまう可能性があります。

ネコ白血病

白血病ワクチンが必要な場合は外に出るネコか、室内で飼っているけれども外に逃げることがあるネコです。このワクチンを接種する前に、白血病に感染していないか確認が必要です。注意が必要なこととして、特に子ネコが母ネコから感染している場合、検査で検出されるまでに数週間から何ヶ月かの時間が必要であるため、1回の検査で陰性だからといって安心できないことになります。従って最初の6ヶ月齢までに何回かの検査が必要です。白血病感染ネコとの接触により感染が疑われ、検査で検出されるまで、5,6週間から90日必要といわれています。
白血病ウイルスは感染ネコとの濃厚な接触(感染ネコから眼・鼻など粘膜を舐められるなど)、咬み傷、妊娠ネコの子宮内あるいはミルクからの子ネコの感染です。16週齢までの子ネコが一番感染しやすいといわれています。症状は免疫力低下に起因するか、腫瘍に関連したものです。85%のネコは白血病ウイルスに感染と診断されてから3年以内に死亡する、という報告があります。白血病のワクチンは1年に1回必要です。


5種混合ワクチンで予防できる病気

1. 猫ウイルス性鼻気管炎
猫ヘルペスウイルスによっておこる病気で、40℃前後の発熱と激しいクシャミ・セキをして多量の鼻水や目ヤニを出します。強い伝染力があり、また、他のウイルスや細菌との混合感染を引き起こして、重い症状となって死亡することもあります。
特に子猫の時にはかかりやすく、高い死亡率を示す場合もあります。
2. 猫カリシウイルス感染症
猫ウイルス性鼻気管炎と類似のカゼのような症状を示しますが、進行すると口の中や舌に水泡や潰瘍をつくります。一般的に鼻気管炎よりは軽い症状ですが、混合感染する場合が多く、この場合は重い症状となります。
3. 猫汎白血球減少症
パルボウイルスによる病気で、高熱、嘔吐、下痢などの症状を示し、血液中の白血球の数が著しく少なくなります。脱水症状が続くと猫は衰弱し、特に子猫では非常に死亡率の高い伝染病です。
4. 猫白血病ウイルス感染症
猫白血病ウイルス感染症にかかるとさまざまな病気になります。リンパ肉腫、白血病の腫瘍性の病気をはじめ貧血、腎炎あるいは病気に対する抵抗力が弱くなって他の病気を併発することもあります。これらはいずれも根本的な治療法はなく、死亡する危険性の大きい恐い病気です。
感染した猫の唾液中には多量のウイルスが含まれていて、猫同士の毛づくろいなどを通じて口や鼻から伝染します。
5.猫クラミジア感染症
おもに子猫が発症し結膜炎と上部呼吸器症状がみられ、感染が持続することもあります。まれに、一過性の発熱、食欲不振や体重減少が起こります。猫同士の接触でうつり、まれに人への感染もおこります。

3種混合ワクチンで予防できる病気

猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、そして猫汎白血球減少症が予防できます。
(微生物化学研究所作成混合ワクチンリーフレットより許可を得て抜粋)

3種混合ワクチン(生ワクチン)に関して日本のワクチンメーカーは1年に1回の接種を勧めていますが、1年ですぐに効果がなくなることはないようです。
白血病ワクチンを含む5種混合ワクチンの場合、不活化ワクチンが含まれるため1年毎の定期的なワクチン接種が必要です。


参考文献

Brooks WC. “Feline Immunodeficiency Virus (FIV)”. THE PET HEALTH LIBRARY. January 2009. Veterinary Information Network. 11 May 2009. <http://www.vin.com/Members/SearchDB/vp/VPA01313.htm> (subscription required)

Hartmann K. “Feline Leukemia Virus and Feline Immunodeficiency Virus” KIRK’S CURRENT VETERINARY THERAPY XIV. 14th ed. Eds. Bonagura JD and Twedt DC. St. Louis: Elsevier-Saunders, 2009.

Lundgren B. “Feline Leukemia Virus (FeLV)”. VP Client Information Sheets. December 2008. Veterinary Information Network. 11 May 2009. <http://www.vin.com/Members/SearchDB/vp/VPA01482.htm> (subscription required)

Sherding RG. “Feline Immunodeficiency Virus” SAUNDERS MANUAL of SMALL ANIMAL PRACTICE. 3rd ed. Eds. Birchard SJ and Sherding RG. St. Louis: Elsevier-Saunders, 2006.



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