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 中毒を起こす植物

普段の生活の中にある中毒物

 毒性がないと考えられるもの

 

 

中毒情報

 中毒症状は気付きやすい主なもののみ記載してみました。症状は嘔吐、よだれ、下痢など多岐にわたることも多いです。但し、ウサギ、げっ歯類は嘔吐できない動物です。中毒となるものはここに記載したもの以外にもあるかもしれません。また、常識的に中毒とわかるものは記載していないものもあります。中毒は種類、食べる量によっては命に関わるものも多数あります。また、今まで毒物とは知らずに、少し与えていたものもあるかもしれませんのでチェックすることをお勧めいたします。量によっては中毒が起きなかった可能性があるからです。従って、下記のリストで毒物を確認し、接触がないように動物の環境をととのえることが一番大切なことだと思います。
中毒は発見が早ければ、特にイヌ、ネコの場合、動物病院で比較的簡単に食べたものを嘔吐させることができます。ただし、中毒の種類によっては嘔吐させてはいけないものもあります。運悪く食べたことが確実な場合はもちろん、疑わしいとか普段と違う行動が見受けられれば早めに動物病院に連れて行くほうが無難でしょう。
減量中であるとか、日常的にゴミ箱をあさるなど、色んな物を口に入れたりすることがある動物の場合は特に注意が必要です。
一般的に観葉植物、球根類、乳汁を分泌する草は有毒のことがあります。


中毒を起こす植物類

アサガオの種:方向感覚の喪失などの異常行動、ふるえ
アジサイの芽: 嘔吐、痙攣
アボカド:動物種によって異なる症状。消化器症状、呼吸困難、心不全、など。鳥はとくに中毒になりやすく、モルモット、マウス・ハムスターでも中毒になる。イヌではかなり多量に食べた場合に中毒となる。ネコ、リスなども与えないほうが無難と思われる。
アヤメの根茎:嘔吐,下痢
アロエ(食べた場合): 嘔吐、下痢
イラクサ:よだれ、ふるえ、嘔吐、呼吸困難
菊:接触性皮膚炎

観葉植物各種(シュウ酸塩含有の): よだれ、口部の腫れ、嘔吐、下痢

観葉植物による中毒

食材ではありませんが、 室内に置いてある観葉植物を犬や猫が誤って食べたことで中毒を起こすことがあります。 ディヘンバキアやセローム(サトイモ科)、アイビー(セイヨウキヅタ、ウコギ科)、イチイ(イチイ科)、クレマチス (テッセン、キンポウゲ科)、スズラン (ユリ科)、クロッカス (アヤメ科)、シクラメン (サクラソウ科) など、 犬や猫に潜在的な危険性を持つ植物は多いので注意が必要です。

中毒を起こす観葉植物


サクランボの種: 嘔吐、痙攣
サツキ:嘔吐、下痢、呼吸困難、痙攣
シャクナゲ:嘔吐、下痢、呼吸困難、痙攣
ジャスミン:視覚異常、嚥下障害、呼吸困難、痙攣
ショウブ:胃腸炎
スイセン(ラッパスイセン、黄水仙)の球根:胃腸炎
西洋キョウチクトウ:下痢、嘔吐
ソテツ(特に実):嘔吐、下痢、痙攣
たまねぎ・にんにく :嘔吐、下痢、元気がない、その他、赤血球が溶ける(溶血)ことによる貧血からくる症状(呼吸が速いなど)。 イヌよりもネコは影響を受け安い。特に秋田犬、柴犬は他の犬種より中毒を起こしやすい。イヌでは乾燥した玉ねぎで5.5g/kg、生の刻んだ玉ねぎで8.75g/kgで中毒を起こしたという報告あり。
チューリップの球根:胃腸炎
チョウセンアサガオ各種(エンゼルトランペット等):視覚異常、興奮、痙攣
ツツジ:嘔吐、下痢、呼吸困難、痙攣
トマト(青いトマト、葉、茎のみ:ソラニンによる中毒):嘔吐、下痢、低血圧、徐脈
ヒガンバナ科(アマリリスなど):胃腸炎
ヒナギク:接触性皮膚炎
ぶどう、干しぶどう(すべてのイヌではないが、イヌでは腎不全になる場合あり):嘔吐、食欲不振、元気がない
ポインセチア:軽い嘔吐、下痢
マーガレット:接触性皮膚炎
マカダミアナッツ (イヌのみ、中毒量2.4g/kg~62.4g/kg): 下痢、嘔吐、ふるえ、歩行異常
桃の種の中身:下痢、嘔吐、痙攣
ヤドリギ(クリスマスの装飾に使う):嘔吐、下痢
ユリ科(スズラン):嘔吐、下痢


普段の生活の中にある中毒物

アセトアミノフェン(解熱・鎮痛剤、風邪薬など。中毒量イヌ:150mg/kg、ネコ:50mg/kg):元気がない、嘔吐
家庭用洗剤(洗濯用洗剤、シャンプー、クリーナー、石鹸の中には食べると中毒となるものあり。応急処置として牛乳を飲ませて動物病院へ。):下痢、嘔吐、採食困難
各種駆除剤
カルバメート(農薬、殺虫剤など):元気がない、よだれ、涙、嘔吐、呼吸困難、ふるえ、痙攣
キシリトール(ガムなど。):嘔吐、元気がない(低血糖のため)、運動失調、痙攣、衰弱
体重10kgのイヌではキシリトール2~4グラム程度で中毒を起こす。
殺鼠剤(クマリン、ワルファリンなどの抗血液凝固剤):元気がない、鼻出血、吐血、呼吸困難、痙攣
殺鼠剤(タリウム):元気がない、嘔吐、吐血、下痢、血便、呼吸困難
チョコレート:興奮、落ち着きがない、嘔吐、下痢
ナフタリン(タンスの防虫薬):嘔吐、痙攣、貧血
パラジクロロベンゼン(タンスの防虫薬):嘔吐、痙攣
砒素剤(アリ駆除剤、除草剤):嘔吐、震え、よだれ、出血性腸炎
ホウ酸(ゴキブリ・アリ駆除剤、致死量は0.2~0.5g/kg):嘔吐、よだれ、下痢、痙攣
メタアルデヒド(ナメクジ・カタツムリ駆除剤):よだれ、不安、運動失調、ふるえ、痙攣
有機リン・カルバメート(農薬、殺虫剤など):元気がない、よだれ、涙、嘔吐、呼吸困難、ふるえ、痙攣


毒性がないと考えられるもの (但し、多量に食べた場合は腸閉塞等その他の問題が起きることあり)

シリカゲル、ボディーコンディショナー、口紅、脱臭剤、ボールペンのインク、チョーク、クレヨン、粘土、鉛筆の芯


参考文献

Gwaltney-Brant S, Eubig P, Mazzaferro E, Morrow C, and Volmer P. “Grape and Raisin Toxicosis”. VIN Rounds. 21 August 2005. Veterinary Information Network. 11 May 2009. < http://www.vin.com/Members/CMS/Rounds/default.aspx?id=690> (subscription required)

Means C. “Toxicology of Plants”. International Veterinary Emergency and Critical Care Symposium, 2003. Veterinary Information Network. 11 May 2009. <http://www.vin.com/Members/SearchDB/vp/vpa02859.htm> (subscription required)

Plunkett SJ. “APPENDICES: ⅧPOISONOUS PLANTS” EMERGENCY PROCEDURES for the Small Animal Veterinarian. 2nd ed. Philadelphia: Saunders, 2000.

Reiss M. “Toxicology Table”. Student Center. January 2003. Veterinary Information Network. 11 May 2009. <http://www.vin.com/Members/SearchDB/misc/m05000/m02805.htm> (subscription required)

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飼い主のためのペットフード ガイドライン

~犬・猫の健康を守るために~

「観葉植物による中毒」より許可を得て抜粋

発 行:環境省自然環境局総務課動物愛護管理室

発行日:平成 21 3

http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide.html

20141024日アクセス)



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