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ホーム > 日常の健康管理(イヌ、ネコ、フェレット)

 

元気・食欲

多くの病気の最初の症状として元気・食欲の変化があるため、元気・食欲の把握は基本中の基本です。とくに、ぐったりしてしまうと早急に何らかの治療を施さないと命に関わることがあると思います。
食欲に関して、あっという間に食べてしまうなどの場合はフードの量が不十分か、あるいは病気のために食欲が増えることもあります。

 


飲水

新鮮な水が常に飲めるようにしなければなりません。大まかでも毎日どれくらいの量を飲んでいるかは把握しておくことが大切です。水を飲む量が増えたり(ひとつの目安として体重の10%以上は異常)また、減ったりすると病気のことがあります。

 

 


体重・フード

太っていることでかかりやすい病気がありますし(糖尿病など)、痩せていると体力がなかったり、不幸にして病気になったとき不利なことがあります。
イヌの場合与える食事の量が不足していることに家族の誰も気付いていなかったりすると(あっという間にフードを食べてしまうなど)ゴミ箱をあさったり異物を食べたりして命に関わることがあります。体重を適切に維持することも病気・事故の予防として大切です。
イヌ・ネコでは、一般的にはボディーコンディションスコアーといって、胸の側面を両手で触ってみて、直ぐに肋骨を感じられるか(痩せている)ほとんど感じられないか(肥満)でイヌ・ネコの体重を5段階に評価する方法があります。詳しくは来院されたときに質問していただければ説明いたします。ここで注意が必要なことは、毛がフサフサしている動物では家族の誰もがちょっと太っていることや逆に痩せていることに気付かないことがあります。毛が短い動物であれば、直感的に太っているか痩せているかわかるものです。
特にイヌでは家族が食事中のとき横にいるような飼い方をされている場合はおかずを与えられることが多く、人にとって少ない量でも体の小さいイヌにとっては多くの量を食べていることになり、知らない間に肥満になっていることが多いのです。肥満と思われる場合は、まず家族が食事中の時には離れた場所、ケージ等で食事をさせるなどして、おねだりの誘惑に家族のだれもが負けないような工夫をすることからはじめると良いと思います。

子犬の場合よくある間違いとして、与えるフードの量が少ないため痩せすぎていることがあります。子犬は体毛がフサフサしており、痩せていてもわかりにくいのです。子犬を購入したときに“フードの量をこれくらい与えてください”と教えられ、子犬が大きくなっても量を増やしていなかったなどのことがよくあります。一般に子犬はどんどん体が大きくなりますから肥満にはなりにくいですし、もちろん、与えすぎも問題になることはあますが、どちらかというとフードの量が十分かどうかを注意する必要があります。子犬が適切に成長していくために、胸の肋骨を触ってみて適度に皮下脂肪がついているか確認することが理想的です。また、子犬用フード以外にサプリメントは必要ではなく、与えるとかえってカルシウムの取りすぎなど、成長期の子犬には害になることがあるので注意が必要です。但し、子犬は消化管の機能が十分に発達していないため一度の食事で与えすぎるとよくないことがあり、生後6ヶ月齢まではできれば1日の食事は3回に分けて与えたいものです。
成長期の子ネコは子ネコ用のフードを、一般的には、好きなだけ食べたい量のフードを与えても良いと思います。成長が止まったら(生後12ヶ月頃)大人のネコ用(メンテナンス)に変えないと子猫用のフードはカロリーが高いため太ることになります。

特に大型犬種、超大型犬種の子犬ではフードを与えすぎると関節の病気が発症しやすくなることがあるので注意が必要です。大型犬種・超大型犬種においては成長期にはやや痩せ気味に育てることが大切です。但し、この場合はお腹がすいているために、異物を食べないように環境を整えることが必要です。そのため、一般的な子犬用フードではカロリーが高すぎるため与えられる量が少なく不適切となることがあります。大型犬種の子犬用フードを与えることが理想的です。詳しくは動物病院で説明を受ける方が良いでしょう。


フェレット
良質のフェレット専用フード(動物性蛋白・脂肪が原料のもの)を与えることが大切です。ところが残念なことに、多くのフェレット専用フードでは穀類や植物由来の蛋白・脂肪も原料として使われています。したがって、動物性蛋白・脂肪の割合ができるだけ多いものを選んで与えることが大切です。ただし、フェレットは本来肉食動物ですから、爬虫類の餌である冷凍マウスなどをあたえるのが一番健康には良いのでしょうが、多くの飼い主さんにとってそういうことは実際的ではないと思われます。おやつとして果物・野菜や甘いものを与えるのも健康には良くないのです。

 



結膜:ご存知の方が多いと思いますが、目の白いところです。いろんな目の病気で、ここが充血して赤くなっている場合があります。
目ヤニ:健康な動物でもある程度の目ヤニはあります(特にホコリの多いところにいた場合など)。
目ヤニの量が増えている場合は病気のことがあり得ます。
涙:目に炎症や刺激があって、涙の量が多くなっている場合と(目の周りの毛が目の表面を刺激したり、先天的に眼の内側まで毛が生えているなど)、涙の通る管(鼻涙管:目にたまった涙は、目の内側の小さい穴から鼻の中を通る管で鼻の中へ送られます)が詰まっている場合があります。

 

 

 


尿

まず、ちゃんと勢いよく出ているかを確認します。特にオスの動物の場合は尿道の異常や尿石症で排尿に時間がかかったり、最悪の場合、尿が出ないことがあります(尿閉)。この場合、できるだけ早く動物病院に連れて行かないと命にかかわります。他には、回数はいつも通りか、尿の量が増えていないか(飲水量が増えていないか)、血液は混ざっていないか、色はいつも通りかなど気をつけます。水を飲む量が少ないと濃い色のことはありえます。また、溶血(赤血球が溶けること)が起こる病気では尿が変色(濃い黄色~オレンジ色など)することがあります。

 

便

いつも通りか、下痢をしていないか、また、血液が混入していないか、あるいは、色がいつも通りかを観察します。但し、食べた物によって色が変わったりすることがあります。

 


皮膚

脱毛、かゆみ、湿疹、赤くなったりしてないか。フケが異常に多くないか。コブがないかなど気をつけます。
コブは多くは腫瘍であり、悪性であれば癌です。若い動物でもないとはいえませんが、高齢動物ほど、腫瘍ができやすいので、毎日触っていると早期発見できます。早く発見できるほうが、腫瘍に気付かずに大きくなってから治療するよりお金もかからないし、治療効果も期待できるのです。

 

異物摂食

イヌ、ネコ、フェレット:異物を口にいれて噛んで遊ぶことが好きな動物がいますが、いつか食べてしまう可能性があることをよくよく肝に銘じておく必要があります。食べてしまった異物(プラスチック、ボールのかけら、ゴム、布、紐など)は腸閉塞を起こし命に関わることになるからです。治療は異物を手術で取り出すことになります。

イヌの場合特にレトリーバー系ではもともとくわえて持ってくる性質があるため要注意ですが、どの犬種でも起こり得ます。 噛んで遊んでいるものはいつか食べる可能性があるわけです。

ネコでは裁縫をされる方は要注意です。ネコは糸を舐めると自然に飲み込み、さらに付いている針を呑むことがあります。また、紐状のもので遊びかじったりしているうちに飲み込むことがあります。

フェレットは好奇心旺盛で特にゴムのように弾性のあるおもちゃを好んで噛み食べてしまい胃腸閉塞を起こすことがあります。


熱中症

全ての動物に共通することですが、自分が暑いと感じるとき、動物は全身が毛で覆われているためもっと暑く感じているということを知っておくべきです。
気温と湿度が上昇すると熱中症にかかりやすくなります。イヌの場合は風通しが良く、木陰に隠れる場所があり、常に新鮮な水が飲めることが大切です。部屋の中で飼っている動物の場合は留守にするときなど特に気をつける必要があります。部屋の中でも熱中症になり得ます。
万が一熱中症が疑われた場合は急激に体を冷やすと(全身を冷たい水に浸けるなど)かえって命に関わる問題が起こることがあるため、冷房のある部屋で冷たい水を全身にスプレーし、濡れたタオルを胸の辺りにかぶせて、できるだけ早く動物病院へ連れて行く必要があります。

 

高齢動物の定期健康診断

イヌでは7歳以上、ネコ では8歳以上そしてフェレットは2歳以上になると毎年の(フェレットは半年ごとが理想的ですが)定期健康診断をお勧めいたします。毎年のワクチン接種と一緒にすると忘れることもないのでよいかもしれません。

病気の早期発見で対策を立てるためには定期健康診断が大切です。もちろん、検査は費用がかかることですから希望されなければ実施しませんが(その場合診察の費用のみ)血液検査、便検査、尿検査、超音波検査、レントゲン検査などがあります。状況に応じて提案いたしますが、診察(身体的検査)と問診だけでも、何か早期発見できることがあるかもしれません。


参考文献
Brown S. “Care of Ferrets”. SMALL MAMMAL HEALTH SERIES. September 2006. Veterinary Information Network. 1 June 2009. <http://www.vin.com/Members/SearchDB/vp/VPA00467.htm> (subscription required) 



まなび野動物病院


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