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当動物病院で実施する治療は内科、外科、眼科、歯科、皮膚科、神経科など多岐にわたります。しかし、どう言った治療をしているのかを紹介しようと思った時、手術中の写真などをお見せすると、やはり、気持ち悪く思う方もいらっしゃると思うのです。

ですので、整形外科に関してはレントゲン写真により、そういった問題も少なく、実際に当院で実施している治療がどのようなものか、紹介できるのではと思い、当動物病院ホームページにアップロードしてみることにしました。

整形外科の手術をする動物はイヌの場合脱走したり、リードが外れて事故にあった時です。ネコの場合は外で飼っているネコちゃんです。逆に言えばこれを防ぐことができれば、大丈夫なことが多いと思っています。

なので、当院では特に飼い主さんが初めて動物を飼う場合、日頃からそのことを伝えることにしています。ワンちゃんの場合は”首輪が抜けないようにしましょう。”とか、”リードと首輪は命綱ですよ。”などです。ネコちゃんの場合は”家の中で飼いましょう。”と言うことにしています。

当動物病院では特に整形外科ばかりの手術をしているわけではないですが、“こういう手術もしてますよ”と言うことで紹介してみました。

仙骨腸関節脱臼・骨盤骨折


       


 
       
手術後

この子は2歳のネコちゃんです。普段から外に出る子なのですが、いつも帰ってくる頃になって帰ってこないため探したところ、隣の家でうずくまっていました。家に入れると、食欲もなく、水も飲まないし、後足を使わず這って移動するため、当動物病院に来院しました。

診察してみると、明らかに後足がおかしいし、痛みもあるためレントゲン写真を撮影することにしました。すると、両側性仙骨腸関節脱臼と骨盤骨折があることが分かりました。

全身状態が回復するまで入院安静とし、手術を実施しました。

後足は股関節で骨盤と関節を作り固定されています。今度はこの骨盤が背骨と繋がった仙骨と仙骨腸関節により固定されています。したがって、後足が安定しない原因は仙骨腸関節脱臼のためです。

ところで、実はこの子の一番の問題は、骨盤の中のスペースが狭くなっていることです。この子は避妊手術を実施したため産道の問題はないのですが、直腸が狭い骨盤を通ると便秘になり生きていけない可能性があります。このため、骨盤のスペースを広げ歩けることができるよう手術を実施しました。

手術は大きくずれた左の仙骨腸関節脱臼を整復し、スクリュー固定しました。近くには後足を動かすには大切な馬尾神経が通っているため(手術後のレントゲンの黄色い部分)、ミリ単位の正確なドリリングが要求されます。仙骨体の幅の60%以上をスクリュー固定することが理想と言われています。

右の仙骨腸関節脱臼に関しては術中の触診により比較的安定と判断し、また、体重も3.7㎏と大きいほうではなく、リスクのことも考え安静にすれば問題ないと判断しました。

骨盤骨折に関しては、不思議に思うかもしれないですが、この場所の骨盤骨折は、実は何もしなくても大丈夫なのです。骨盤のスペースが広がり、後足の安定が回復されたためです。手術時間の短縮もあるため、骨盤骨折は何もせずに手術を終わりました。

手術後はすぐに排便があり、後足は特に問題なく、時間とともに元気になって普通の生活ができるようになりました。


肘関節脱臼


    

 
手術後

この子は8歳のネコちゃんです。今回は外ではなく、室内で普通に過ごしていて起きました。ただ、肥満のため、押し入れくらいの高さから降りたときに、脱臼したようです。ネコの肥満は色んな病気の引き金になる可能性がありますが、この子は脱臼してしまいました。

横から撮ったレントゲン写真ではわかりやすいですが、肘の関節の脱臼です。元に戻すには、もちろん、麻酔が必要です。鎮静・麻酔が必要な場合は必ずそれだけの理由があります。リスクはほんの少しはありますが、当院では同意書のサインはもらうことにしています。

この肘の脱臼は教科書に載っているような典型的な脱臼ではないようです。しかし、VIINからの情報を参考にして整復することができました。

その後は特に問題なく完治しました。


プードルの橈骨・尺骨骨折(プレートによる固定術)

 
 

 
手術後

この子は生後10ヶ月のプードルの女の子です。

飼主さんは庭に出していた時に鳴き声でおかしいことに気づいたようです。当動物病院でのレントゲン検査により橈骨/尺骨骨折であることが分かりました。身体検査では、この骨折以外には特に異常はないと判断しました。

骨折した骨の端が動いて、周りの組織や皮膚を傷つけないように、ロバート・ジョーンズ包帯法で固定し、念のため数日様子を見て手術を実施しました。

手術はいつものようにプレートにより実施しました。体重が2㎏というのが問題で、プードルとしては小さい方だと思います。ですので、より正確な手術が要求されます。

一番小さいプレートで整復固定し、念のため、腸骨(腰の骨)からの海綿骨移植も同時に実施しました。

手術後は特に問題なく完治しました。


股関節脱臼


 

 
整復後

この子は体重6㎏程度のミックス犬です。

突然右後足を負重しなくなり当動物病院に連れて来られました。痛みがあるため、すぐにレントゲン写真を撮影すると、股関節脱臼が判明しました。

脱臼してからの時間が長ければ長いほど、元の位置に整復できる確率が下がってきます。整復するためには、強い痛みを伴うため、全身麻酔が必要です。すぐに麻酔をして整復するために、麻酔のリスクを説明し同意書のサインを頂けたので整復しました。

この脱臼は股関節脱臼でもよくあるタイプで大腿骨頭が骨盤の上に乗り上げている状態です。麻酔により筋肉を弛緩させて牽引して元の位置に整復しました。整復後はバンデージで固定し暫く安静にしてもらいました。その後脱臼の再発はありません。

相当な力がかからないと股関節は脱臼しません。このため、再発を予防するにはいつも飼っている環境をもう一度チェックして再発が起きないようにお話しました。


尺骨骨折・肘関節脱臼


 

 
手術後

このネコちゃんは外にも良く出ている子で、早朝帰ってきたら前肢に痛みがあるとのことで来院されました。

レントゲン検査をしてみると・・・、肘から下の腕は2本の骨からできていますが、その内の1本(尺骨)が骨折していました。さらに、前足の肘関節が脱臼して大変な状況です。

事故にあったことが考えられるため、数日様子をみてそれから他に問題がないことを確認し手術を実施しました。

手術は骨の中に金属の棒即ちIMピンを挿入し、次に折れている骨に回転の力がかかった時不安定にならないようにワイヤーで骨折していた骨を固定しました。

肘の関節はめちゃくちゃになっていたので、丁寧に縫い合わせ、靭帯も裂けていたため強力なナイロン糸で固定して終了としました。皮膚は手術時間の短縮のためにも金属の糸(ステープラー)で縫合しました。

この子は関節の状態が心配だったのですが、その後、肘の関節も全く問題なく、正常に機能することができました。


骨盤骨折(プレートによる固定術)

 



 
手術後

この子は3歳のワンちゃんです。家から脱走し、交通事故にあったとのことで来院しました。

レントゲン検査では骨盤骨折が判明しました。しかし、超音波検査を実施すると他には問題が見つかりませんでした。膀胱も問題なく、排尿も正常であることが分かりました。
この子は避妊手術をしているので、出産はないのですが、手術をしないと骨盤が不安定で歩行に問題があり、おそらく便が出にくくなる可能性があります。さらに数日経過を観察し、問題ないと判断して骨盤骨折を固定する手術を実施しました。

手術後の4週間は安静にしてもらい、その後は特に問題なく日常生活を送り完治しました。


上腕骨骨折(IMピンおよび創外固定による整復)


  

 
手術後


  創外固定ピン除去前

この子は外に出ているネコちゃんです。帰って来た時に歩き方の異変に気付き来院されました。

レントゲン検査で上腕骨(二の腕)の骨折が確認されました。

外に出るネコちゃんは部屋の中で飼っている子に比べて、動物病院に怪我で連れてこられる割合が圧倒的に多いです。

この子の場合もおそらく交通事故が考えられるため、しばらく様子もみて、骨折以外の問題がないことを確認して手術に踏み切りました。

骨折した骨の中に金属の棒(IMピン)を入れて安定させるわけです。しかし、骨折した所の近くには神経が通っているためそれを確認してから、それを傷つけないように、巻き込まないように骨折の場所に到達する必要があります。ところが、骨折してから筋肉も収縮して全体的に腕が腫れており、慎重に手術を実施します。

骨の中にIMピンを挿入できると、今度は骨が回転して動かないように、さらにピンを外から挿入します。レントゲンでピンの挿入が正しいことを確認し手術を終了し、外に出ているピンを動かないように樹脂で固定します。

手術後は徐々に機能が回復し、初めに外から固定しているピンを抜き、約2カ月経過後にIMピンも抜き、前足の骨折は問題なく治りました。


脛骨・腓骨骨折(IMピンおよび創外固定による整復)


 

 
手術後

この子は13才のネコちゃんで、外に出ていた時に事故で骨折してしまいました。下腿骨と言って、左後ろ足の膝の下の骨(脛骨・腓骨)の骨折です。


若くはないため、この子の場合上腕骨から海綿骨を採集し骨折部に移植することにしました。


骨折した骨の中にIMピンを挿入しそれからワイヤーで固定しました。さらに、骨に回転の力が働いたとき不安定にならないように、皮膚の外からピンを挿入します。この時、膝の関節内に入らないように注意して固定しました。レントゲンで確認後、樹脂でピンを固定します。


その後、2カ月半経過した時に、皮膚の外に出ているピンを除去し、さらに1カ月後にIMピンも取り、完治しました。


大腿骨骨端骨折(IMピンによる整復)


 

手術後 
手術後


手術後

この子は外に出るネコちゃんです。この骨折は大腿骨遠位骨端骨折です。足の太ももの骨で膝に近いところの骨折です。もっと言えば、子供の動物の骨は成長するわけですが、その成長する部分で骨折してしまいました。

膝の関節を開いて骨折をIMピンで固定しました。6週間後に完治したと判断しIMピンを除去しました。その後は特に問題はなく、元気にしていました。

 

実はこの子は外出中に腹部のヘルニアがあり、おそらく交通事故か、誰かに蹴られたか、大変な状況で10日前に当動物病院で手術をしたばかりでした。その時は跛行(びっこ)はなかったのですが、その時膝の骨を傷めていた可能性もあると思いました。ヘルニアの手術で退院後すぐに暴れてしまい、骨折が判明しました。

腸が正常な位置にではないことが分かります。


イタリアングレイハウンドドッグの橈骨・尺骨骨折(プレートによる固定術)

 

 

 
手術後



この子は3歳のイタリアングレーハウンドの女の子です。ご存知の方も多いのではと思うのですが、イタリアングレーハウンドは走るのが速い犬種です。この子は元気よく走っていて、地面の隆起に足を取られ転んで骨折しました。

当院に連れてこられた時には骨折した前足がぷらーんとした状態でした。橈骨・尺骨骨折です。骨折した骨の端が動いて、周りの組織や皮膚を傷つけないように、取り合えずロバート・ジョーンズ包帯法で固定し、念のため様子を観察し、後日手術を実施しました。

日本では創外固定と言って、皮膚の外からピンを刺し固定する方法が良いとの意見がありました。しかし、欧米の整形外科専門医のドクターはこの骨折はプレートを使用する方が確実で間違いないと言っているようです。従って、私もこの骨折は必ずプレートを使います。さらに、念のため海綿骨を他の健康な骨から採取し骨折のあるところに移植します。

今までこの方法での癒合不全は当動物病院でありません。この子もその後問題なく完治しました。


車椅子使用のための椎体固定術)


 

 
手術後

この子は交通事故で運び込まれました。既に深部痛覚(後ろ足の爪の根元を強くつまむと、頭がふり返り、顔の表情から痛みがあること)はありませんでした。

即ち、つまんだことで微弱な電気刺激が発生し、それが脳に伝わっていないことを示します。このことは脊髄神経の深刻なダメージを意味します。

頭部の打撲もあり、頭部の神経症状を安定化させました。また、事故による他の問題がないことを確信した後、脊椎の安定化と脱臼による痛みの軽減のため手術をしました。

手術はうまくいきました。もちろん、脊髄神経の損傷は元に戻りません。しかし、車いすを使用し、飼い主さんの努力もあって日常生活を送ることはできました。

 



まなび野動物病院


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